播磨科学公園都市の自動運転EVバス実証実験

播磨科学公園都市の放射光施設「Spring8」の敷地内道路で行われている、自動運転EVバスの実証実験の視察を行いました。
実際に自動運転バスに試乗した感想としては、危険を感じるようなことは一切なく、速度も15キロまでだったので物足りなさもありましたが、道路の縁石沿いをギリギリで走行できたり、沿道の雑草に反応したり、かなり安全面の対策が進んでいると感じました。
ちなみに、乗車したバス車両には運転席はなく、いざという時に人間がコントロールするのは、ゲーム用のコントローラーで驚きました。。

体験乗車後の説明会では、企業庁の伊藤次長から、公道での実験許可が間に合わなかったので、今回は施設内道路での実験になったが、将来的には科学公園都市内の交通手段として、自動運転バスの運行でアクセスをよくしつつ、まちの活性化に繋げていけるようにしていきたいとの思いを伺いました。
今回の実証実験のオペレーションを担っているソフトバンクグループのSBドライブの佐治氏からは、まずは自動運転バスを多くの人に体験してもらって、安全性や利便性を実感してもらって垣根を低くすること、そして今回の車両はフランス製で4000万もするが、こうした実証実験が行われることで車両を作ろうとする日本メーカーが増えることや、多くの地域で試行導入が進むことが普及に向けて大事になるとの説明を受けました。また日本はこういった自動運転の実験を行う環境が国交省を中心に協力的で、世界的に見ても進んでいるとのことで、あとは実用化に向けた法整備や更なる技術開発がキーとなると思われます。

超高齢化が進む日本において、公共公共交通の維持をどうしていくのかは大きな課題です。
自動運転は世界各国で目的が違うという説明がSBドライブの佐治氏からありました。
・アメリカ=安全性向上・事故対策
・ヨーロッパ=環境対策
・日本=高齢化対応

過疎地域だけでなく、都市部でもラストワンマイルの課題を解決する切り札として日本が世界の先進事例となれるよう、こうした実験の取組みをもっと強化していく必要があります。

フランス製NAVYA ARMA(ナビア・アルマ)15人乗りです。当初3000万円で売られていたものが、需要が多く今は4000万円に値上がりしているとのことです。
車内には運転席はありません。
手にしているのが、手動で運転する場合のコントローラーです。
自動運転のバスの様子は、遠隔で車内、車外ともにモニター監視が可能となっています。
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