【視察報告】道の駅「丹波おばあちゃんの里」の運営を調査

産業労働常任委員会の管内調査で、「道の駅 丹波おばあちゃんの里」を視察しました。
2泊3日で但馬・丹波地域を回ります。

同施設は丹波市が設置し、丹波ふるさと振興株式会社が運営しています。舞鶴若狭自動車道と北近畿豊岡自動車道が交わる春日インターチェンジに隣接する交通の要衝に位置し、多くの来訪者が立ち寄る道の駅です。

野原支配人からご説明いただきました

今回は、野原支配人(執行役員)から、基本計画の策定段階から現在に至るまでの取り組みについてお話を伺いました。

野原支配人は元和歌山県職員で、民間企業への出向や、朝来市の「道の駅 但馬のまほろば」の立ち上げなどを経験された後、令和2年に丹波市職員として登用された方です。その豊富な経験と経営ノウハウに加え、地元生産者や地域住民との協働が、現在の大きな成果につながっています。

売上倍増を実現した多面的な経営改革

「丹波おばあちゃんの里」は、観光客や通過交通を主な利用者とする「ゲートウェイ(玄関口)型」の道の駅です。地域の農産物や特産品を販売し、地域経済の活性化につなげる重要な役割を担っています。

コロナ禍には売上が約3.5億円まで落ち込みましたが、令和7年度には8億円を超える見込みとなるなど、大幅な成長を遂げています。その背景には、次のような経営改革がありました。

  • 収益構造の転換:利益率の高い物販を中心とした経営へ転換し、物販比率を50%から85%まで拡大。
  • 戦略的な予算配分:営業推進費として500万円を確保し、販路開拓や農産物の生産拡大に積極的に投資。
  • 人材への投資:専門人材の確保・育成を進めるとともに、地域内でも高い賃金水準を設定し、労働分配率を49%から63%へ向上。
  • 顧客満足度の向上:QRコード決済などキャッシュレス対応を充実させ、利便性を向上。
  • 「ちいき百貨店」化:地元調達率を95%まで高め、地域産品を幅広く取り扱う体制を構築。
  • メディア戦略:計画的な情報発信により認知度を高め、ホームページへの誘導を強化。
  • 指定管理料ゼロを実現し、市への利益還元も

こうした取り組みの結果、当初は丹波市から年間250万円の指定管理料を受けていましたが、現在は指定管理料ゼロで運営する自立経営を実現しています。

さらに、令和4年度からは毎年10%の株主配当を実施するとともに、営業利益の10%を市へ納付できるまでに財務基盤を強化しており、公共施設としては全国的にも注目される経営モデルとなっています。

丹波でスイートコーンを栽培しており、コーンつながりで連携している但東町のシルキーコーンの販売をしていました。

今後の展望――社会貢献型・防災道の駅へ

今後は「社会貢献型の道の駅」を掲げ、防災拠点としての機能強化を進めるとのことです。

また、冷蔵ロッカー型自動販売機を導入し、旬の野菜や特産品、お弁当などを夜間の無人時間帯でも購入できるサービスを開始する予定で、地域住民の利便性向上と新たな販路拡大の両立を目指しています。

今回の視察を通じて印象的だったのは、単に施設を整備するのではなく、「地域資源をどう磨き、どう売るか」という経営視点を徹底している点です。行政が主体となる施設であっても、民間のノウハウを積極的に取り入れることで、地域経済への波及効果を大きく高められることを改めて実感しました。

兵庫県内には多くの道の駅がありますが、それぞれの地域特性を生かしながら稼ぐ力を高める取り組みを後押しし、地域活性化につながる政策を県政でもしっかり推進してまいります。

一番の売れ筋はこの「丹波黒豆おかき」とのことです

<参考リンク>
「道の駅 丹波おばあちゃんの里」ホームページ
https://tamba-obasato.co.jp/

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!